春季特別展『中将姫展』

日程 : 令和6年4月13日−令和6年5月6日

中将姫ゆかりの宝物を一堂に展示する春季特別展。
中将姫さまの真筆と伝わる『称讃浄土経』(奈良時代)をはじめ、當麻曼荼羅の山内最古の写本である『當麻曼荼羅・鎌倉本』のご開帳、最古の中将姫像であるとともに日本最古の女性肖像画とされる『中将姫廿九才像』(鎌倉時代・奈良県有形文化財)などが特別公開されます。

  • 中将姫願経『称讃浄土佛摂受経』(奈良時代)縦27.0cm 中将姫さまが書写されたと伝わる貴重な真筆写経で、古くから「中将姫願経」の名で知られています。
    『称讃浄土佛摂受経(称讃浄土経)』は、『仏説阿弥陀経』を玄奘三蔵が翻訳した異訳で、無量寿佛(阿弥陀如来)が法を説く極楽浄土の有様と、その浄土を称讃する十方の諸佛のことが説かれており、中将姫さまはこの経巻を書写することによって極楽浄土を体感し、當麻曼荼羅を感得するに至りました。
  • 『中将姫廿九才像』(鎌倉時代・奈良県有形文化財)縦142.5cm 横66.3cm 蓮をあしらった美しい衣を着け、『称讃浄土経』に向かう高貴な中将姫さまのお姿を描いています。中将姫さまの最古の肖像画であるだけでななく、女性の単独肖像画としても我が国最古のものとされており、聖衆の来迎する二上山や、「四句の偈」が配され、伝記絵のごとき美しい画面が構成されています。奈良県有形文化財。
  • 『絹本著色當麻曼荼羅』(鎌倉時代)縦154.7cm 横145.5cm 鎌倉時代にさかのぼる當麻曼荼羅の縮小写本。縮小の写本は當麻寺以外に数多く流布されましたが、寺内では少なく、特に本作のような古例は貴重な遺例です。
    金泥塗に截金を重ねる諸尊のきらびやかな金彩とともに、光背などに認められる鮮やかな彩色が目を引く美品です。
  • 中将姫坐像および實雅法印坐像(江戸時代) 中将姫とその師である實雅法印の木像。
    中将姫坐像は剃髪した17歳の像と伝えられ、曼荼羅堂に祀られる29歳像に次いで古い像。 實雅法印は當麻寺第11代別当で、中之坊の開基とされる三論学の高僧で88歳像と伝えられています。
期間令和6年4月13日-5月6日
受付中之坊
拝観料特別拝観料は不要です。
通常通りの中之坊拝観料(大人500円/小学生250円)で拝観できます。
拝観時間9時-17時
問い合わせ中之坊