「あゆみ観音さま」が立山観音堂のご本尊として迎えられました!
「あゆみ観音さま」は、東日本大震災からの復興を願いを込めて、「奇跡の一本松」で知られる岩手県陸前高田市の高田松原の松の流木を用い制作されました。一部の発願者、一人の仏師が制作する仏像ではなく、多くの人々の想いと支援と労力によって一体の観音像を作り上げようと、奈良県を中心とする25か寺のご寺院さまにご協力をいただいて、参加者一人一人が一刀ずつノミの刃を入れて彫り進めていく「鑿入れ式」を平成25年3月10日より各所で開催。約1年間で、のべ5000人以上の「一人一刀」のご支援の積み重ねを頂戴し、平成26年4月1日に完成いたしました。
お姿は、奈良時代のヒロイン中将姫さまが観音さまに導かれたという故事になぞらえ、観音さまに手を引かれて歩きはじめる童女の姿をあらわしております。高田松原に遊ぶ天童女をイメージし、美しかった松原の勝景を胸にいだきながら、新たな"歩み"を進めていけるような、そんな愛らしくも力を与えてくださるような願いを込めて、"あゆみ観音さま"とお呼びしています。
完成しましたあゆみ観音さまの尊像は平成26年7月10、11日の2日間、岩手県陸前高田市の未来商店街におきまして一般公開され、地元のご寺院さま(圓城寺さま)に仮安置されました。
そして、平成28年8月28日、津波で流失した地元の観音堂「立山観音堂」が再建され、そこにご本尊として迎えられました。地域の方々の心の支えとなっていただければありがたいです。
なお、皆さまから頂戴いたしました浄財のうち、制作者にお支払いしました報酬と、活動経費を差し引きました計300万円を、観音堂再建資金と陸前高田市および関係団体に寄付させていただきました。ここにご報告申し上げます。
あゆみ観音プロジェクト実行委員会