祈る

導き観音さま

奈良時代、中将姫さまは様々な苦難に遭いながらも殊勝に仏道を歩み、奈良の都からこの当麻の地を訪れ、ついに當麻曼荼羅を織り上げました。その中将姫さまを常に守護し導いたのが十一面観音さまで、そのお姿を彫った木像が「中将姫剃髪堂」に祀られています。この観音さまは「導き観音さま」と呼ばれ、中将姫さまの守り本尊として信仰されております。
その名の通り、迷ったとき、優しく足下を照らし、ゆくべき道を示して下さる観音様として、多くの方が人生の節目にご祈祷をお受けになっています。
また、女人の守り本尊ともいわれ、良縁、安産、子授けなどの祈願に霊験あらたかであるとされています。

永代供養

導き観音さまをお祀りする「中将姫剃髪堂」の近くに、永代供養の納骨墓「みちびき」があります。
正面には「當麻曼荼羅」の本尊「阿弥陀如来」のお姿が刻まれ、中将姫さまが書かれた「称讃浄土経」より極楽浄土をあらわす文言が中将姫さまも文字で刻まれています。
お墓を持たない方、墓じまいをされた方のお骨をお祀りすることができます。

水子地蔵さま

當麻寺中之坊の境内奥には、お地蔵さまの石像が祀られています。嬰児を抱いた子安地蔵の姿をしており、早世した嬰児や、生まれることのできなかった水子を救うほとけさまとして信仰されています。

當麻曼荼羅

中将姫さまは、一千巻の写経を完成された功徳によって、夕日の沈む西の空に極楽浄土の光景をご覧になりました。當麻曼荼羅(当麻曼荼羅)はその光景を織物に表したもので、多くの方に浄土の安らぎを生きながらにして体感して欲しいという願いが込められています。
當麻寺の中之坊では、當麻曼荼羅に描かれるほとけさまと縁を近づけるため、仏さまの姿を筆で描き写す「写仏」を体験することができます。あるいは、僧侶が極楽浄土の光景を朗唱する伝統の「當麻曼荼羅絵解き」も伝わっています。

不動明王さま

當麻寺金堂に祀られる不動明王像は「当麻のお不動さん」として信仰され、昭和四〇年代まで護摩が修されていましたが、現在では中之坊護摩堂に御魂分けされて護摩祈祷が続けられています。
外にある悪縁・悪障を焼き払うとともに、内にある自分自身の迷い・弱い心・慢心などを切り払うものです。日々の生活を見直し、毎日の平穏・無事と、開運・発展を祈念して、定期的にお参りをしましょう。

大師堂

高野山から移された等身大の弘法大師を祀るお堂で、周囲には當麻寺歴代別当・中之坊法印などの供養塔があります。境内地にある納骨堂には、本骨(のど仏)を納めることができます。