和漢胃腸薬
陀羅尼助
だらにすけ
大和國当麻寺中之坊
「陀羅尼助」のはじまり
役の行者像 当麻寺中之坊
●だれがつくったのか?
陀羅尼助の開祖は、役小角(えんのおづぬ)すなわち「役の行者」さんです。行者さんは今から1300年以上昔の奈良時代に活躍し、修験道の祖と仰がれる大和の修験者です。
御所市茅原の生まれで、二上山麓から葛木山麓で修行を重ね、のちに吉野大峯を開いて根本道場としました。 当麻の地は、行者さんが若い頃に最初に開かれた行場で、のち681年、當麻寺創建のために小角によって寄進されたものです。役行者開山の塔頭中之坊には、役行者秘伝の陀羅尼助が伝えられ、小角自ら水を加持した井戸などが伝わっています。
「陀羅尼助来由」の版木を刷ったもの (当麻寺中之坊霊宝館)
●いつごろつくったのか?
当麻寺(たいまでら)の伝承では、「當麻の地を開いた頃に、井戸を掘り、水を清め、薬草を煮たことに始まる」といわれています。すなわち、當麻の地での修行は役の行者さんの修行の最初の頃ですので、出家したとされる666年頃からすぐのことと考えられます。
一般に知られていることでは、少し降り文武天皇の代(697〜)に疫病が大流行し、役行者さんが吉祥草寺の境内に大釜を据え薬を作り、病人を救済したという話です。これはかなり確かな記録のようです。
いずれにせよ7世紀後半に生まれた1300年を越える歴史をもつ薬。和漢薬の発祥とも言われる伝統の薬。これが陀羅尼助です。